あの日 たくさんの星がおすたか山にふった

こんばんは、高尾です。

毎年この日が来ると、あの日の衝撃を思い出します。
こんなにも暑い夏の日に、あの事故は起こったんだったな、、、と。。。

偶然にもこの日手元に届いた一冊の絵本。
『けんちゃんの もみの木』(2020年10月1日:BL出版 )
美谷島 邦子さんが文を書かれ、 いせひでこさんが絵を描いておられます。
けんちゃんは、美谷島さんの次男で当時9歳でした。37年前、生まれて初めてのひとり旅でこの事故に遭い、星となり、おすたか山にふったのです。

突然目の前からいなくなったけんちゃんを探し、ご両親のこころは迷子になってしまいました。迷いながらもこころのよりどころになることを願い、焼けただれた山の斜面に「もみの木」を植えたのです。美谷島さんはあとがきで「事故後の母親の悲しみや苦しみを、もみの木は枝を揺らし、いつも優しく迎えてくれました。もみの木と話し続けるうちに、『自分と誰かをおもいやり、一歩一歩前に』9歳のままで大きくならないけんちゃんと一緒に歩こうと思いました。」と綴っておられます。

かなしみと苦しみの中、長い年月をかけて、「けしゴムでけしても きえない日 いっしょにすごした日々の けんちゃんのかおり たいせつなものは きえない」ことに気づかれたのです。そして、やっとけんちゃんからの「サヨナラ」の声が聞こえてきたと。。。

突然のお別れは、「ありがとう」も「さようなら」も言えないまま、唐突にやってきます。美谷島さんは、そのような涙も出ないほどの深いかなしみのさなかにある人に「悲しくなったら泣いてもいい ひとりで かかえこまなくていい 立ちどまっていい」「あなたの大切な人はどこにも行かない、ずーっとずっと一緒」と語りかけたいとおっしゃっています。

3年前、美谷島さんと直接お話をさせていただく機会をいただきました。大学を卒業したその夏に、同級生をこの事故で亡くしたという私の話をじっと聴いてくださった後に一言「あなたがそうやって覚えてくれていることが、なによりも一番大切なことですよ」とおっしゃってくださいました。

亡くなった方を想う時、否が応でも自分の死に様に思いが至ってしまいます。でもそれは、決してつらいことでも苦しいことでもなく、自分が生きていることの意味、そしてその思いを抱きながら死んでいくことの意味と真摯に向き合うことのできる、貴重な時間をいただいているのかもしれません。

おすたか山のもみの木に 520のいのちがともる
かけがえのない いのちのあかり
けさないで 未来につたえたい

けんちゃんのいのちのあかりをけさないように、けさないように・・・
美谷島さんの旅は続きます。

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